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海外留学に必要なツールをまとめる「留キット」

 
 
 
 

​項目一覧

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Standardized Testsとは、米国大学の進学試験です。Standardized Testsのスコアは、合否の判断基準の一つとして審査されます。大学により、必要とされる試験・試験科目・スコアなどが異なります。

なぜ必要なのですか?

  • Standardized Testsは、Admission Officerが、国やレベルの異なる様々な高校からの出願者を、統一した試験により学力評価するため使われます。出願者の高校のレベル、採点方法などに違いがあり、GPAだけでは出願者(特に留学生)の学力が判断しにくいため、出願者全員が受験必須とされる統一試験により学力を比較します。そのため、留学生は、GPAなどよりStandardized Testsの方に力を入れなければなりません。また、Standardized Testsはほとんどの場合、志望大学ではなく試験会社により運営されているので、各大学もStandardized Testsのスコアにより統一化され、ランク付けされます。

 

​統一試験

SAT(エスエイティー)とはScholastic Assessment Test(大学進学適性試験)の略称であり、米国版センター試験のようなものです。

 

米国外からの留学生だけではなく、米国内の高校生も受験しけなければならない試験です。College Boardという教育会社がSAT試験を運営しているため、出願時はCollege Boardから志望大学にスコアが送られます。(日本の大学の推薦に出願する時に英検を取るような感覚です。)

 

SATは、大きく分けて英語(米国の高校生にとっての国語)と数学の試験です。

SAT Subject Test(SAT科目試験)とは、自分で受験する科目を選択することができる科目別試験です。Subject Testでは、SATのような基礎的な学力ではなく、ある一つの分野に対し細かい質問が出ます。(詳しくは「試験内容」をご覧ください)

 

選べる分野は20ほどあり、試験時間は全て1時間です。1日に最多3つのSubject Testを受けることができますが、同日にSATを受けることはできないので注意してください。

 

また、SAT Subject Testの要否は大学ごとで異なりますので、受ける試験を決める前に、先ず出願校のSubject Test制度を調べましょう。(詳しくは「大学ごとのSubject Test制度」をご覧ください)

TOEFL iBT(トーフル アイビーティー)とは、全世界の留学生が英語力を証明するために受験しなければならない試験です。Reading, Listening, Speaking, Writingの4つの視点から英語能力を測り、その出願者が大学に入学後授業についていけないといった事態を防ぐ目的もあります。

 

出願者は決められた期限までに受験した試験の中で最も良い結果だけを大学に提出することができます。

項目一覧
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アプリケーション全体の中でも審査官が最も重視するのが高校での勉強です。この「勉強」に関する情報は、大きく分けてGPA、クラスランク、授業選択の3つの要素から成り立っています。GPAは一目で素早く理解できる高校の平均成績、クラスランクは同級生と比較した出願者のアカデミック的な立ち位置、そして、授業選択は興味のある分野と受けた授業の難易度を示します。

なぜ必要なのですか?

  • 審査官は、成績を見ることで勉学に対する姿勢とやる気、興味・情熱を持っている分野、そして、大学の授業に十分ついていけるのかを理解することができます。

 
 

高校の成績

GPAとはThe Grade Point Averageの略称で、履修している授業の平均成績です。米国の高校では0.00-4.00の範囲で成績が評価されるのに対して、日本の成績評価は5段階が一般的です。Common Applicationにて成績指標を5段階で報告することもできます。

出願者の現時点での授業の理解度を知ることで、大学での授業についていけるか、よい成績を修められるかを予測できるからです。また、出願した他の出願者と比較する材料にもなります。

クラスランクとは出願者の学力に関する、GPA以外のデータポイントとして使われます。例えば、出願者のGPAが3.8であった場合、そのGPAが学年で1位であるのと60位であるのとで、同じGPAでも意味は全く変わってきます。また、SATなどのスコアが低い場合でもClass Rankがとても高ければ、テストにはその生徒の本来のポテンシャルが発揮できていないという可能性も考慮されることがあります。

Class RankはSchool Profileなどにある情報と共に見られます。例えば、偏差値が高い高校ではClass Rankを保つのは極めて難しいです。School Profileにその事情を表記することにより、Class Rankを評価する際に必要な背景を伝えましょう。

授業選択は高校を卒業し、大学へ入学するために必須の科目や履修時間を満たしているか、高校での選択した授業のレベル、専攻を表明した場合は、それに関連したコースや授業をとっていたか、を知るためです。米国の大学は、出願者が与えられた環境の中でベストを尽くしたかどうかを見たいため、選択したコースや授業の難易度をみることで、チャレンジ精神があるかなどに注目します。

日本の高校(インターナショナルスクールではない)の場合、科目選択はあまり関係がないですが、特にリベラルアーツのプログラムに出願する場合は、偏らずに幅広く科目をとっているほうがよいでしょう。各大学のウェブサイトで調べて、高校で必須科目の授業をとるようにし、専攻を決めている場合はそれに沿った授業選択をしましょう。

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推薦状

米国大学の合否審査に必要な書類のひとつです。カウンセラーや教科担当教師などから見た自分の学力や人格を、評価項目チェックや文章で評価してもらいます。合計2,3通が一般的です。

なぜ必要なのですか?

  • 米国の大学はコミュニティーを大切にします。出願者の人間像を知り、出願者が大学にとってよいコミュニティーをつくりあげる一員となるかを判断するために、推薦状は大きな役割を果たします。

  • 高校の成績やテストスコアも重要な情報です。しかし、この出願者は学習意欲があるか?豊かな感性・表現力があるか?向上心・率先力があるか?誠実で礼儀正しいか?といったことは成績やテストスコアからはなかなかわかりません。もちろんエッセイなどでもアピールはできますが、第三者、とりわけ大人の目線から書かれた推薦状は審査の重要な材料になります。

 

日本で言う推奨状との違いは何ですか?

  • 日本の推薦状は推薦入試の生徒にのみ必要なものであり、高校が学業や健康状態を保証する形式的な要素である一方、米国の推薦状は大学に出願する生徒全員に必須であり、 とても重要な要素の一つです。

  • また、日本においては、基本的に校長先生が推薦状を提出するという形をとっており、比較的格式ばった内容になりがちですが、米国においては出願者が、推薦状を依頼する先生を選ぶ自由があり、また熱意の感じられる内容がより歓迎される傾向にあります。

  • 日本の大学に提出する推薦状の場合、推薦状の作成にあたり、生徒と推薦者の間で内容についての話し合いなどのコミュニケーションは少ない傾向にありますが、米国の大学に推薦状を提出する場合は出願書類全体のバランス考え、推薦状の内容を出願者から推薦者に提案するなど、生徒が推薦者とのコミュニケーションを図ることがポイントとなります。

誰に書いてもらえば良いですか?

  • 教科担当教師(例:英語、化学、などの先生)

    • ​内容:授業内の様子から、知的好奇心や独創性などをみる。

    • 人数:1〜2人が一般的だが、大学による。(例:必須2人、最大4人まで)

  • ​カウンセラー

    • ​​内容:自分の性格や人間性などの総合的な評価。

    • ​人数:1人

教科担当教師からの推薦状: 高校で教科を担当している、あるいは担当していた先生からの推薦状です。推薦状は2通必要で、教科に関連した知的好奇心や独創性を示す内容を書いてもらえるよう依頼します。

担当教師からの推薦状は大学側が出願者の学習へのアプローチや物事を解決する力を知るためです。GPAなどの数字は成績証明書を見れば一目瞭然ですが、大学はその裏にあるストーリーを知りたいのです。例えば数学の成績が一気に伸びた背景にどんな努力があったか? 英語のスピーチコンテストで入賞した背景にはどのような壁があったのか?など。大学側は、「何」をしたかよりも「どのように」したのかにより興味があるので、エピソードを例として書かれた推薦状はより効果的です。担当教師の推薦状は出願者の学業面の能力やパフォーマンスを証明する重要な書類です。

カウンセラーからの推奨状は生徒の人間性・「自分らしさ」が学校内でどのような形で活きているかに関する推薦状です。この推薦状は科目担当教師とは違い、授業中の勉強だけではなく、課外活動などについても触れます。場合によっては学校外の内容も含む場合もあります。

教科担当教師からの推薦状のみでは生徒の「人間性」についてあまり知ることができません。カウンセラーからの推薦状で同学年の生徒と比較したときの長所や、学校にどのように貢献したかなどを表現してもらうことによって、大学は生徒の人間性をより深く知ることができます。

日本の進路指導の先生はカウンセラーと似たような役割を果たしていますが、生徒との距離があまり近くない場合は、担任の先生が良いでしょう。

その他の推奨状は教科担当教師とカウンセラー以外の人に書いてもらう推薦状です。基本的には必須ではなく、受け付けない大学も少なくありません。しかし、特にカウンセラーや先生があまり自分の性格や人間性について語れない場合、とても重要なものになります。

先ずは、必ず生徒がカウンセラーや先生と深い関係性を築ける訳ではありません。先生は担当している生徒数が多かったり、それほど生徒と関わらない主義を持っていたりします。その場合、推薦状から「性格・人間性」はそれほど読み取れないため、学校外で関わっている大人の視点から見られることは極めて重要になります。

 

また、教科担当教師やカウンセラーと深い繋がりを持っていても、Other Recommenderを通して出願者の学校外での姿を見られます。出願者が学校外の活動などに多くの情熱や時間をかけている場合、その活動に関わっている人に話を聞くことで、出願者の重要な一面を知ることができます。

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エッセイ

エッセイとは、大学側に自分の個性や価値観をアピールする作文です。出願書類の中でも数少ない、自由度の高い場の一つです。特に、感情を伝えることのできる媒体なので、うまく活用することによって、審査官に印象を残すことができます。

 

米国の大学受験において、エッセイには大きく分けて2種類あります。出願者全員が共通で与えられるトピックに答えるPersonal Statementと各大学から個別に出題されるSupplemental Essayです。この2つは、同じエッセイでも全く別の種類であるため、違いや要求されている内容などをしっかり理解した上で書きましょう。

なぜ必要なのですか?

  • 成績ももちろん大事ですが、GPAやクラスランク、テストスコアなどの数字だけでは出願者がどのような人物であるのかはよくわかりません。大学側はエッセイを通して、出願者の人柄や個性を見極めていくのです。大学は成績優秀な生徒だけを欲しがるのではなく、ユニークで、その大学の校風に合い、大学全体に貢献できる生徒を求めています。大学が、成績やテストスコアなどの数字では表しきれない出願者の性格や魅力を知り、包括的に合否を決めるためにエッセイは重要な役割を果たします。大学は、出願者の持つ情熱や興味、困難に対してどの様なプロセスで取り組むのかなど、テスト等では測れない部分も見た上で、合否を決めたいと考えています。また、米国の大学では課題としてエッセイを書く機会が多いので、伝えたいことをきちんと伝えることができるかという観点から、文法の正確さやエッセイの構成、文章力も重要な審査基準の一つとなっています。

日本の出願小論文との違いは何ですか?

  • 日本の出願小論文との一番の違いは、出願者のストーリーを語る性質があるということです。米国のPersonal Statementは志望動機を説明するのではなく、自分の個性を伝える最も重要な機会です。そのため、日本の小論文のように最初に主張や結論などを書きません。

Personal Statementは、Common Applicationを通し、出願する全ての大学に提出するエッセイです。与えられた複数のトピックの中から好きなものを選び、250-650語のエッセイを書きます。また、Common Applicationを受け付けない大学も基本的には似たようなエッセイを求めます。Personal Statementは、出願者の価値観や個性を、過去の経験をもとに伝えるエッセイです。数学のように絶対的な正解はありませんが、「あなたはどんな人か」をいかに分かりやすく、自分の言葉で伝えられるかどうかが大切になってきます。

Personal Statementはほぼすべての大学が必須としており、大学側が個性を読み取ろうとするからです。大学側としては、受験者の学力と同じぐらい重要なのがその生徒がどのように大学のコミュニティーに貢献するかです。そのため、大学はエッセイや推薦状などを通し、受験者の「人間性」を求めます。その中でもPersonal Statementは比較的長く書くことができ、トピックも漠然としているので、エッセイの中でも特に、自分の言葉で自分らしさを表現できる場であるため、とても重要な要素です。自分という人間を最大限に知ってもらいたい!という気持ちで書きましょう。

Supplemental Essayとは、全大学共通のpersonal statementとは別の、各大学が設けているトピックに答えるエッセイです。基本的に、Personal Statementに比べると短い場合が多いです。大学によって短いものから長いもの、シンプルなトピックから少し変わったトピック、必須としている数など、大学それぞれです。大学によってはSupplement Essayの提出をオプショナルとしていたり、そもそも要求していない所もあります。

Supplemental Essayは大きく二つの役割を果たします。一つ目の役割はPersonal Statementには含まれていない、細かい内容について大学側が質問したい場合です。例えば、大学側が受験者の「リーダーシップ」について知りたい場合、受験者が必ずPersonal Statementにリーダーシップの要素を入れる訳ではないので、Supplemental Essayで「リーダーシップ」に関する質問を出します。二つ目の役割は、「なぜこの大学・学部を受験したいか」など一つの大学に絞った質問をするためです。もちろん、このような一つの大学に関する情報はApplication上にないので、大学側は別途Supplemental Essayで聞きます。

何れにしても、Supplemental Essayは大学側としてPersonal StatementやCommon Applicationなどに含まれていないのに、敢えて質問を作成するほど重要なポイントを指しています。そのため、短いからといって油断せず、しっかり時間をかけて書くことが重要です。また、Supplemental Essayはトピックの指定がより具体的ではありますが、ありきたりなものではなく、きちんとユニークなものにすることが理想的です。

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自分らしさX

アメリカのトップ校の競争率はとても難しく、ハーバードやスタンフォードなど一番難しい大学では20倍を超えることもあります。加えて、必ずしも点数や成績や優秀な生徒を順番に合格するわけでもありません。逆に少しスコアや成績が低い生徒を敢えて取るケースも少なくありません。

その理由としては、基本的にアメリカの大学はその大学で勉強をするのに必要な学力を持っていれば、それ以降は成績やテストのスコアだけではなく、人間を総合的にみて合否を決めるからです。

このページでは、自分を何千人何万人もの出願者の中から際立たせ、審査官に印象づける要素を「自分らしさX」と呼び、この「自分らしさX」は何なのか、を分析していきます。

 

「自分らしさX 」とは?

  • 自分らしさXとは、その人全体の個性・人柄も含めた性質です。キャラクター設定とも言えるかもしれません。

  • ここで一つ明確にしておく必要があるのは、課外活動・賞≠自分らしさXということです。

  • アメリカの大学は課外活動やボランティア活動などを重視すると思われがちですが、大学側にとって大切なのは出願者の課外活動や賞そのものではありません。大切なのは、活動や賞からわかる出願者の情熱、個性、価値観などです。また課外活動や学問的関心、アイデンティティーなどを通して、出願者のストーリーをどのように大学に伝えるかがとても重要なのです。

  • 例えば、スケーターの羽生結弦選手がアメリカの大学に出願しようとしているとします。彼はスケートというパッションをもち、オリンピック金メダルを獲得しています。しかし、羽生結弦の「羽生らしさ」は別にスケートではなく、金メダルでもありません。それならプルシェンコも金妍児も羽生と同じになってしまいます。羽生選手の「羽生らしさ」は彼の少し変わった、誰にも真似できない勝負心、忍耐力、それから自身などに含まれています。彼にとってそれを発揮する舞台がスケートであるだけで、例え彼がピアノを弾こうと、料理番組をしようと、おそらく同じ「羽生らしさ」でやるだろう。

  • そのため、「自分らしさX」を持つには世界クラスの運動選手や音楽家になる必要はないのです。自分が物事に取り組む上での「なぜ」「どのように」を知り、それをうまく表現すれば羽生選手のように、濃い「自分らしさX」を大学側に伝えることができます。

なぜ必要なのですか?

  • アメリカの大学は受験者を合格する際には、先ずその大学で勉強できる学力の基準を満たしているかを成績やSATなどで見ます。しかし、実際学力的な基準値を満たしている受験者は合格数より何倍、場合によっては何十倍にも達します。その際に合否を決める一番大きい判断基準になるのは、将来の社会貢献です。アメリカの大学は卒業生の成功・社会貢献によりランキングや評判が大きく変わります。例えば、ハーバード大学が世界ランキングのトップを常に抑えている大きな理由は、オバマ大統領からマーク・ザッカーバーグなど、幅広い分野での成功者を卒業生や元生徒として誇れるからです。また、社会に出る直前の優秀な生徒を預かっている場所として、良い仕事や社会貢献の意識を育てることがミッションでもあります。

  • しかし、学力と違い、将来の社会貢献・成功は絶対的に計れるものではありません。そのため、アメリカの大学は受験者を合格する際には、将来への投資をしているとも言えます。それで、その投資をする際にアメリカの大学が注目するのがこの「自分らしさ」です。

  • その理由としては、「パッション」は受験者の変わらない、将来に繋がる人間性を表す要素だからです。例えば、サッカーが大好きな子が必ずサッカー選手やスポーツ医療に進む訳ではありませんが、サッカーを通して常に強い「競争心」を見せていた生徒は将来もその「競争心」を持ち続ける可能性が高いです。「自分らしさX」は大学側としてはある意味「受験者の将来への窓口」とも言えるかもしれません。

  • また、もうひとつの理由としては、アメリカの大学は生徒を1個人と見るのだけではなく、大学のコミュニティーの1員として見ます。アメリカは全寮制の大学も多く、そうでない大学も授業・クラブ活動・卒業生ネットワークなど、大学のコミュニティーをとても大事にしています。そのため、受験者が合格するには、4年間大学に通う間どのように大学のコミュニティーに貢献できるかをアピールしなけく、そのアピールをするには強い「ストーリー」・「自分らしさ」が必要になります。

 

出願書類を作成したり、課外活動について語る前には、まず自分のストーリーは何なのかを知ることが必要です。以下のステップを通して、自分のストーリー、自分の「自分らしさX」を明確にしましょう。

  1. 原動力を確認する

  2. アクションを起こす

  3. 自分らしさXのベースを固める

  4. 自分らしさXを仕上げる

アメリカの大学を受験する際、エッセイや推薦状などが必要になり、その際に受験者は必ず「ストーリー」を持つことが必要です。「ストーリー」は勉強や課外活動から生まれるものではありますが、最終的には「なぜ今までやって来たことをやっていたのか」と「今後その意識はどのような形に発展していくのか」の二つの質問に答える「ストーリー」です。そのストーリーが深く、素敵なものであるほど審査官に強い印象を与えられます。それには「自分らしさx」が必要なのです。

「自分らしさx」はエッセイや推薦状、学校の成績など様々な媒体より大学側に伝わるため、どのように一つ一つの書類を利用して、全体像を伝えるのかが極めて難しいです。しかし、それらの媒体がどのような役割を果たし、どのくらい表現の余地があるのかなどを理解することで、複数の媒体があることはチャレンジからアドバンテージに変わります。

もちろん、自分というひとりの人物について書いているので、自分らしさXが複数の媒体(エッセイや推薦状など)で現れることはあるでしょう。しかし、自分のアピールポイントをどの媒体のアングルから見れば最も映えるかを自分で分析し、配分をしましょう。

エッセイは、自分らしさXを最も自由に表現することができる場です。(エッセイについての詳細はEssayを参照してください。)エッセイには学校ごとに様々なトピックがあり、その組み合わせ方もポイントになります。自分をどのような人物として見せたいかをブレインストーミングし、エッセイで語る必要のある自分らしさは何かをはっきりさせましょう。

指定されていない限りは、課外活動について書く必要はありません。自分らしさXとは人間性をすべて含めたものです。子どもの頃の思い出、自分を変えた出来事などについて語る中で、自分の人間性が自然と浮き彫りにされていきます。はっきり定義できる性質でなくても、ユニークなストーリーを通して、出願者が振り返ったり、行動したりした時に感じるものも大事な自分らしさです。

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奨学金

米国大学への進学を志望する場合、学費と奨学金などコストのことは最も心配される要因の1つです。日本人出願者の大半が、米国大学の学費に対して不安を抱いたことがあるのではないでしょうか。日本 学費は、初年度ですと100万円前後が平均ですが、米国の大学では250万円程が一般的です。私立大学では500万円以上かかることが多いです。

確かに、日本の大学に比べると学費は高く、特に留学生は奨学金の選択肢が米国内の出願者より少ないです。しかし、米国大学に留学する選択肢は高所得家庭の学生に限られることはありません。高額な費用が基準であっても、多くの大学がFinancial Aidという制度を設けているため、実際に支払う費用はこの基準額より低い可能性が高いです。また、近年日本国内でも海外大学に進学する学生を援助する奨学金基金が次々と設立されています。

実際に、Financial Aidなどの援助金を受けている場合、日本の大学に進学するより米国大学に進学する方が学費が安いこともあります。留学するためのコストに対して不安を抱いていても、色々な選択肢を検討することがとても大事です。

 

Financial Aidとは、費用を全額支払うことができない学生が大学から金銭的援助を求める制度のことをいいます。米国大学生の大半は、Financial Aidを申し込み、何らかの援助を受けています。大学によって、Financial Aidにおいての規則や計算方法は異なりますが、基本的に出願者の家庭の経済状況に基づいて援助を提供しています。出願者が提出する家庭の収入証明書類などから、どれほどの援助をその学生に与える必要があるかを各大学のFinancial Aid Office(Financial Aidを運営している事務局)が計算します。この計算の中には、保護者・学生本人・大学のそれぞれの支払い可能最大額が検討されます。つまり、Financial Aidとは、出願者の経済状況に基づいた、大学と出願者(の家庭)との間の金銭的交渉のようなものとも考えられます。

留学生に与えられるFinancial Aidは、米国学生よりは限られていますが、近年は留学生でもFinancial Aidを与える大学が増えてきています。より多くの学生が大学に進学できるように、大学側はできる限りの援助を提供するため、経済状況に悩んでいる方も必ずFinancial Aidを米国大学への出願時に申し込むことが非常に重要です。

米国の国籍か永久住民権を持っていない留学生は、FAFSAなどの米国政府が提供する奨学金の対象外です。つまり、留学生には、各大学の資金から分配される奨学金のみFinancial Aidとして提供されます。よく大学のホームページに「留学生に対してのFinancial Aidは限られています」と書かれているのはこれが理由です。その一方で、近年多数の大学が留学生に対してのFinancial Aidに力を入れているので、米国留学を金銭的な理由で悩んでいる方も、諦めず出願時にFinancial Aidを申し込みましょう。

日本には海外留学をサポートする様々な奨学金や団体などがあります。その中で、「トビタテ」など短期留学・交換留学などを支援するものも多いです。

近年、米国大学に進学する日本人の学生を支援する団体が続々と増えてきています。大学資金から分配される奨学金は、世界全国からの出願者が対象なため受給金額がとても限られています。

 

そこで、日本限定の奨学金であれば競う相手が日本人出願者に限られる上、支給金額も固定されてあり、また奨学金基金の中でのコミュニティに交わることができるという利点もあります。また、Financial Aidに申し込む際、日本の奨学金に受験・合格していることを記入すると、大学受験の合否の結果にも影響する可能性が高いです。なお、奨学金基金は最も優秀な大学に進学する学生を採用することが多いですが、諦めず、米国大学のFinancial Aidを申し込むと共に、日本の初学金にも申し込むことを強くお勧めします。

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出願書類

Applicationとは、大学に提出する情報・書類を管理・取扱うオンランシステムのことです。役割としてはESや履歴書を企業に提出できる就活・転職サイトに少し似ています。

なぜ必要なのですか?

  • アメリカの大学へ出願する際には、エッセイや成績など、たくさんの資料を提出しなければいけません。また、自分だけではなくカウンセラーや先生などの推薦状も提出しなければいけません。このように提出物が多々あるプロセスを生徒・大学共に分かりやすく管理するために、ネット上のシステムを利用します。

誰がApplicationを使うのですか?

  • 受験者はもちろん、推薦する先生やカウンセラーもApplicationを通して大学へ情報を提出します。

    • 生徒:生徒は大学に伝えなければいけない情報を全てApplicationを通して提出します。成績、活動、エッセイ、家族情報など様々な項目があります。詳しくは「生徒のCommon Applicationをご覧ください」

    • カウンセラー:カウンセラーは推薦状と「School Report」という学校に関する情報をApplicationを通して提出します。

    • 科目担当教師:推薦状を書いてもらう先生はApplicationを通して推薦状を大学へ提出します。

Applicationはいくつもの種類があるのですか?

  • Applicationは大学によってシステムが異なりますが、基本的には生徒・カウンセラー・科目担当教師からの情報を管理するという、同じ仕組みです。主には3つ種類があります:

    • Common Application:400校以上が利用する、アメリカ最大の共通願書。一度Common Applicationに基本情報やPersonal Statementを記入するとCommon Application対応の大学全てを1つの願書のコピーで受けられるというシステムです。(しかし、大学により追加のエッセイを要請する場合もあります)

    • Coalition Application:Common Applicationとは別の共通願書。現時点では60程の大学が受け付けている。

    • 各大学専用のCollege Specific Application:Common ApplicationやCoalition Applicationのようなような共通願書を利用していない大学も多々あります。記入する情報などに大きい違いはないものの、大学毎に新しいアプリケーションを作成しなければいけません。

 

アメリカの大学を受験する際には、個人情報や学校の成績からエッセイまで、たくさんの書類を提出しなければいけません。もしも各大学が別々のシステムを使用していたら、この作業を毎回一からやり直さなければならなくなり、とても時間のかかるプロセスになってしまいます。また、先生やカウンセラーの推薦状もCommon Applicationを通して提出します。Common Applicationがあることにより、推薦者の負担も大幅に減らすことができます。

Common Applicationのアカウント作成・アクセスできるのはその年の8月です。しかし、Common Applicationにアクセスできる前でも準備できることはたくさんあるので(エッセイ、推薦状の依頼、成績証明書発行の依頼、学校紹介の用意など)スケジュールをきちんと立てて準備するのをおすすめします。また、Personal Statement(エッセイ)のトピックはCommon Applicationにアクセスできる前から公開されています。

米国の高校では大学入試プロセスを担当する「カウンセラー」という肩書きの先生がいます。カウンセラーは複数の生徒の担当として、彼らの授業選択から出願先の選択などをサポートし、出願プロセスにも深く関わります。カウンセラーは、推薦状をはじめ様々な書類をまとめ、提出します。カウンセラーが担当している生徒全員の書類や推薦状を管理し、大学へ提出する媒体がCounselor Common Applicationです。

まず、カウンセラーは担当教師と違い、高校の全体像を常に見ているため、「学校の平均GPA」など学校レベルの情報を大学側に伝えることができます。また、アメリカでは高校2年間同じカウンセラーと共に過ごすため、生徒の学業面に限らずより大きな人間像を描写でます。カウンセラーの推薦状により同学年の生徒と比較したときの長所や、学校にどのように貢献したかなどを表現することによって、大学は生徒の人間性をより深く知ることができます。

日本の高校には通常カウンセラーがいないので誰に以来するか検討する必要があります。日本の進路指導の先生はカウンセラーと似たような役割を果たしているため、School Reportなど比較的に「事務的」な内容は進路指導の先生に以来するのが最適です。しかし、その先生と生徒との距離があまり近くない場合、推薦状に関しては担任の先生に以来するのが良いでしょう。ただし、関わった年数が1年などと短い場合は、以前の担任の先生なども考慮しましょう。また大学から直接指定がない限り、校長先生からの推薦状も、進路指導の先生と同じ理由で勧められません。学年規模でみたときの生活態度や学校への貢献など、幅広く書いてもらえるように依頼します。

留学Q&A

質問:

良いSATの教材を教えてください。アマゾンなどを見ると College Board、Princeton Review、Barron’s、など様々な教材があります。加えてKhan Academyなどネット上の教材もたくさんあります。何かオススメはありますでしょうか??

 

回答:
3ヶ月前

Ryugaku-kunさん、質問ありがとうございます!確かにSATの教材はたくさんありますね。また、SATは2年半ほど前大きく改訂されたため、新しい教材もたくさん出版されています。こちらではざっくりと「良い」教材を紹介していきます。

  1. 本物に一番似ている:College Board Official Tests

    • Link: https://collegereadiness.collegeboard.org/sat/practice/full-length-practice-tests

    • College Board (SATを実施しているアメリカの教育団体)はウェブサイトにて無料の模擬試験を提供しています。こちらはCollege Boardが作成したものであり、中には実際行われた試験の過去問も入っているので、SATがどのような試験かを知るには一番「正しい」試験です。しかし、8個しかないので、こちらの問題は可能な限り勉強用として闇雲に使うのではなく、進歩を測るための「模擬試験用」に取っておくのがおすすめです。

  2. 難しい文章問題:Barron’s SAT

    1. Link: https://www.amazon.co.jp/Barrons-Online-Tests-Sharon-Weiner/dp/1438009984/ref=sr_1_4?ie=UTF8&qid=1542348192&sr=8-4&keywords=barron%27s+sat

    2. 多くの日本人生徒は数学に関して「文章問題」が一番難しいと感じます。第三者の教材の中で一番分かりにくい文章問題があるのはBarron’sです。こちらにはSATより難しい文章問題がたくさんありますが、Barron’sに慣れれば本番も問題ないです。

  3. ReadingとWritingにはこれ!:The Critical Reader Series by Erica Meltzer

    1. Link: https://thecriticalreader.com/books/

    2. ReadingとWritingは教材によって教え方・説明方法が大きく異なり、一人一人の好みの部分も大きいです。その中で私はErica Meltzerの教材は分かりやすく、特に回答の説明がロジカルに行われていると思います。

  4. 何から始めなければいけないかわからない場合:Khan Academy

    1. Link: https://collegereadiness.collegeboard.org/sat/practice/khan-academy

    2. Khan Academyの一番強いところは練習問題を解いていくことにより、自分の強い部分と勉強不足の部分を教えてくれます。もしも「どこから始めればいいかわからない」と思った場合はKhan Academyに登録すると良いです。

もちろん、教材は個人の好みが最終的には一番重要ですが、もしも迷っている場合は上記の教材を試してみましょう!

 

質問:

SATはセンター試験などと違い年に何回も受けることができますが、目標の点数が出るまで何回でも受けていいのでしょうか?それとも〇〇回以上は避けるべき、というルールはありますでしょうか?

 

回答:
1年前

質問ありがとうございます!シンプルな答えは「何回受けても良い」ですが、大学によって仕組みが少し違います。

多くの大学に受ける際にはScore Choiceという仕組みを利用できます。Score Choiceとは、受けた試験の中から大学に見せたいものだけ送れる、という制度です。例えば、Score Choiceを利用した場合、SATを4回受けて4回目で最高スコアが出た際に4回目のスコアのみ大学に提出できます。Score Choiceの大学はあなたがSATを何回受けたのかはわからないので、目標スコアが出るまで受けて、一番いいスコアだけ提出しましょう。

しかし、アメリカの大学の中ではScore Choiceを使えない大学もあり、即ち受けたSATのスコアを全て見ることができちゃいます。この様な大学に関しては、基本的に「4回以上受け、スコアが伸びない」と評価が下がってしまいます。そのため、闇雲にSATを受けてはいけません。しかし、だからと言って「4回目は絶対受けないべき」ではありません。もしも4回受け、スコアが大きく伸びる場合は回数のマイナスより高いスコアのプラスの方が大きいので、計算的に考えるべきです。

まとめとして、Score Choiceを適用できる大学のみに受ける場合は何回でも受けていい、Score Choiceを適用できない大学にも受ける場合は基本的に3回までで済ませること、しかし4回目以降で点数をもっと伸ばせる場合は受けても良い、ということです。

質問:

回答:
​2年前

留学の目的や期間、滞在方法、気候や都市のサイズ、予算など、まずは希望や条件をカウンセラーに気軽に相談してみましょう。また、留学された方の体験談や、カウンセラーの体験談を参考にしてみるのも良いでしょう。

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